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現代文の評論文の読み方:読解力を高めるための3つのテクニック

評論文を読むうえで重要なのは「言い換え」「対比」「因果関係」の3つです。当然ですが、評論文の書き手には主張したいことがあるのです。

そのため、あの手この手で自分の主張を繰り返すのですが、ほとんどの文章は前述の3つによって構成されています。裏返せば、この3つを意識して文章を読んでいけば、筆者の主張をつかみやすくなるのです。

また、出題される問題の70~80%は「言い換え」られていることを聞いてきますし、20~30%は「因果関係」を聞いてきます。つまり、この3つを意識すれば、解答を先回りして読めます。得点力につながるのです。


言い換え

評論文では、筆者の主張が、微妙に表現を変えて繰り返し述べられます。
ほぼ100%登場する言い換えが「主張の具体化」です。通常、評論文の最終的な主張は抽象的なものです。例えば「多様性は重要である。寛容性のある社会を築く必要がある」というのが筆者の主張だとします。仮に「多様性は重要である」とだけ述べても、それでは説得力が弱いですね。

そのため、何故その主張が正しいのか(筆者がそう思っているのか)を具体的に述べなくてはなりません。 だから、評論文は「言い換え」の嵐です。

抽象から具体、具体から抽象へと次々と文章が流れていきます。伝えようとしている内容は同じですから「何を言い換えているのか?」を読みとることで、筆者の主張をつかめます。表現が変わっているだけなのです。


また、「同内容の換言」もあります。「多様性は重要である」という主張が、「移民を受け入れるべきである」という主張になったり、「理解できない他者とどう付き合うのか?」という主張にも変化していくのです。

しかし、言いたいことはひとつ「多様性は重要である」です。似たようなことを述べて、筆者の主張を長々と説明しているだけに過ぎません。

さて、前述のように、評論文で出題される問題は70~80%が「言い換え問題」です。具体的には、以下の5パターンがあります。

  1. 下線部の「それ」は何を指すか?
  2. 文中に●●●とあるが、どういうことか説明しなさい。
  3. 文中に■■■とあるが、別の表現で言い換えたもの(たとえたもの)を選びなさい。
  4. 文中の下線部に「私の考え/私の気持ち」はとあるが、それが書かれているものはどれか?
  5. 作者の主張は次のどれか?

いずれも文中に答えがあります。裏返せば、「言い換え」を意識して読めば、スピーディーに解答にありつけます。読み進めながら印をつけます。

抽象は<>、具体は【】、換言を〈〉と囲っていけば、文章の構成が明らかになります。文章を何度も読み返して時間切れになるということも防げるので、マーキングは必須スキルです。手を動かすようにしましょう。


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比較は筆者の主張の強調

評論文で特に注目するべきなのが「比較」です。評論文では「個人と他者」「自然と科学」と言うように、常に比較をしながら論が進みます。

たとえば「日本の大学生はまったく授業中に挙手をして意見しない。アメリカの大学生は積極的に挙手をして意見をする。日本の学生の学力は決して低くはない。自己主張が苦手なのだ」という文章があるとします。

「Aは〜だ。Bは〜だ」。「Aは〜だ」。という構文で筆者の主張を強調しているのです。 語彙の勉強において、対義語が重要なのはこのためです。

「多様性-画一性」「ペシミズム-オプティミズム」などの対義語を押さえておけば、比較が展開されているかどうかを読み解けるのです。

また、譲歩構文も重要です。「確かにAだ。しかし、Bだ」「AではなくBだ」という構文で述べるときは、筆者の言いたいことはBの方なのです。

比較は筆者の主張が強調されたものです。比較を意識して評論を読めば、筆者の主張が容易に読み取れます。 Aには傍線、Bには波線を引くと文章の対比構造が明確になります。言い換え同様にマーキングしましょう。


因果関係をつかまえる

評論文では、筆者はAという主張をしたあとに、それを前提にして、Bという結論を導き出します。AがBという結論の理由になっているのです。

これが「因果関係」です。「お互いの文化を認め合えない社会は窮屈だ」(だから)「社会にとって多様性は重要だ」と結論づける。筆者はAを前提に、筋道を立ててBを説明したことになります。 もちろん、AとBが逆転することがあります。「Bが重要だ」なぜなら「Aだからだ」という因果関係になります。 重要なのは、Bというのが筆者の主張だと言うことです。

AとBを結びつける「接続詞」に注意して、評論文を読み進めます。前提になる段落にはA、結論になる段落にはBというマーキングをしましょう。文章の因果関係がキレイに明らかになります。冒頭で申し上げたように、現代文の入試問題の20~30%は「因果関係」を問う問題が出題されます。

例えば『「〜」とありますが、その原因はなんですか?文中の言葉を使って10字以内で答えなさい』というものです。 AとBにマーキングをしながら読んでいればば、すぐにAをピックアップして答えることが出来ます。


評論文を立体的に読むために

以上、評論文を構成する「言い換え」「比較」「因果関係」について触れました。これらにマーキングをして読んでいけば、評論文を立体的に読目ます。文章を構成する要素を明らかにすることで、筆者の主張が鮮やかに浮かび上がります。読解力が高い人なら黙読だけで意味を取れるかもしれませんが、そうではない人は、手を動かしながら読み進めるべきです。

文章の構成をつかむ訓練を積むと、読解力は飛躍的に伸びていきますよ。 初めは上手くいかないかもしれません。しかし、問題集に書き込みを繰り返して、文章構成をつかむ訓練をすると確実に読解力がついていきます。

当然、得点力も伸びますから、現代文の成績がアップします。勉強法が確立していない現代文ですが、文章を分解するのは「確実な勉強法」です。

 

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