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ワーキングメモリ(作業記憶)とは?頭の良さに関わる脳メモリのこと

頭の回転の早さには、ワーキングメモリーが関係しています。

ワーキングメモリーとは、脳の中の作業スペースのことです。読み書き、暗算、会話の際の言葉のチョイス、議論での切り返し等で使用しています。簡単に言うと、心の中で考えているときに使用する脳のメモリです。

人間の記憶には、数分前にカップラーメンにお湯を入れたという短期記憶と昔のことを覚えているという長期記憶があります。しかし、ワーキングメモリはどちらでもなく、何か目的を持って作業をしているときに使用している一時的な記憶機能のことです。事実、「作業記憶」とも呼びます。


身近な例では、暗算でワーキングメモリを使用しています。「15+17ー13」という暗算をするときに、15+17=32という計算結果をワーキングメモリに一時的に保存して、そこから13を引き算しています。

私たちはワーキングメモリを仕事や勉強で頻繁に使用しており、この記憶機能が強い人のことを、俗に「頭のキレる人」と呼んでいるわけです。


どんな活動をしているのか?

ワーキングメモリの主な仕事は言葉を理解したり、計算をすることです。

私たちが人前でスピーチをするとき、ワーキングメモリは脳のブローカー野にアクセスして、適切な言葉やフレーズを選択します。そのため、ワーキングメモリが優れている人は話が面白く、魅力的な話し手になれます。

逆に、ワーキングメモリが鈍っている人は言葉がつっかえてしまい、口下手な人になってしまいます。話題の選択や言葉のチョイスをどうしても瞬時に出来いからです。コミュニケーションの基礎になっているのですね。


計算をする時もワーキングメモリが活躍します。あなたの所持金が3000円で、スーパーで買い物をする際、頭の中で暗算をしているはずです。

このとき、ワーキングメモリは脳の頭頂間溝(とうちょうかんこう)にアクセスして数学の知識を引き出しています。単純計算のみならず、仕事で複雑なリスク計算をする場合にも、このプロセスを踏んでいるのです。


その他、ワーキングメモリは感情のコントロールも担っています。仕事で緊急事態が発生しても、ワーキングメモリが脳の扁桃体から送られてきた情報を管理します。そして、こう命令するのです。「落ち着け、冷静に対処しろ」。それゆえ、私たちはパニックに陥らずに済むのです。

これらは、ほんの一例です。実際は、ワーキングメモリの役割は多岐に渡っています。仕事、学習、コミュニケーション、感情のコントロール、目標達成や計画の立案など、さまざな活動の基礎となっています。


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人間が同時に考えられるのは3つまで

脳の万能選手であるワーキングメモリですが、残念ながら容量があります。簡単に言うと、脳が一度に考えられる量は限界がある、ということです。以前は「7±2」というマジカルナンバー7という仮説が有名でした。

ごく短時間で、人間は7つ前後のことを記憶できるという研究結果です。しかし、最近に成ってネルソン・コウワンによってマジカルナンバー7は否定され、実際には4前後ではないか?という説が有力になっています。

もちろん、これは実験レベルの「単語の数」や「数字」で測定したもの。仕事や勉強、日常的な処理では「3」程度が妥当と考えていいでしょう。

ラジオを聴きながら、勉強して、誰かに声をかけられたらワーキングメモリは限界をむかえます。情報過多になってしまうのです。もちろん、個人差があるですが、私たちの実感ベースでは『3前後』が妥当でしょう。

したがって、頭の中には3つのトレイがあって、そこに情報や作業が入るとイメージして下さい。 ちなみに、ワーキングメモリのが処理能力を超えると作業記憶の不足状態に陥ります。これがテンパるということです。


また、ど忘れは、考え事をしたり、忙しすぎるときにワーキングメモリが時的に情報過多になって生じるものです。キッチンに行って「あれ、何を取りに来たんだろう」というのは単なる作業記憶の限界にすぎません。

こんなことで認知症を疑う必要はありません。認知症の場合は、物を取りに行ったという体験自体を忘れてしまうもので、心配のし過ぎです。


ワーキングメモリは鍛えられる

残念ながら、加齢によってワーキングメモリが衰えるのは事実なのです。
また、遺伝的要素も否定できません。しかし、悲観的に思う必要はありません。ワーキングメモリは、年齢を重ねても、トレーニングによって鍛えられます。遺伝的要素についても、それほど気にする必要はありません。

輪ゴムのように収縮性があり、柔軟性があります。機能を強化することは可能で、ワーキングメモリに関する数々の研究がそれを裏付けています。


世界記憶力選手権の史上最年長の世界チャンピオンであるグンター・カールステンさんは、トランプ52枚の並びをわずか46秒で記憶する能力を維持しています。そんなカールステンさんが行なっているトレーニングがあります。サイクリングとジョギングです。

えっ?と思われるかもしれませんが、彼は記憶力トレーニングの半分を有酸素運動に費やしています。実は、運動をすることで脳のニューロンの成長がうながされるだけでなく、前頭葉や短期記憶に関係する海馬の成長がうながされることが研究で明らかになっているのです。


勿論、ワーキングメモリも鍛えられます。ランニングをするためには、安定して走行するために、姿勢を維持したり、危険なコースを回避したり、ワーキングメモリが瞬時に選択と判断を繰り返さなくてはなりません。
したがって、負荷がかかるので、ワーキングメモリが増強されるのです。

ただし、運動をするだけで頭がよくなるわけではなく、勉強や仕事で頭を使わなければ運動の恩恵はそれほど得られないとも考えられています。
運動と頭脳労働をセットで行うことが重要なのです(事実、先の世界チャンピオンは運動半分、記憶トレーニング半分という配分をしています)。


あなたの頭はまだまだ良くなる

当サイトの結論はシンプルです。「思考の訓練とランニングでワーキングメモリを鍛えよう」というもの。 具体的には、音読、計算ドリル、料理、ランニング等で前頭葉に負荷をかけて、ワーキングメモリの機能を向上させることができます。これらはワーキングメモリに関する研究によって、ワーキングメモリテストのスコアの向上が見られたものばかりです。

筆者は音読とランニングで、ワーキングメモリの向上を実感しています。仕事への集中力が格段に向上しましたし、作業量がグッと増えましたね。事実、年収アップを実現して、現在も意欲に満ち満ちているのです。

頭に投資するのはとても楽しいことです。「あっ、頭の回転が早くなったな」と実感するとき、自分の成長を強く実感してワクワクするからです。

ワーキングメモリが向上すると記憶力も高まるので、趣味の読書でも記憶に残りやすく、ますます読書熱が高まっています。当サイトではワーキングメモリを向上させる方法を提案しています。 ご興味がある方は、トレーニング法や前頭葉を鍛える生活習慣についての記事をご覧下さいませ。

 

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