レシチンとは?記憶力をサポートする栄養素。
- レシチンは、脳内伝達物質アセチルコリンの原料。
- そのため、補給すれば、脳内の情報伝達がスムーズになる。
- 大豆レシチンと卵黄レシチンがあるが、
記憶力のサポートに関して言えば卵黄がオススメ。 - 食事から補給する場合は、卵かけ納豆ごはんから摂取できる。
■結論から言えば・・・
レシチンは、記憶力の向上をサポートすると考えられている栄養素です。レシチンは、体内のありとあらゆる細胞膜に含まれる脂質の一種です。
人間の身体は脳や臓器を含めて細胞によって作られているので、レシチンは必要不可欠な栄養素です。とりわけ、記憶や学習などの脳機能の保全が重要な役割のひとつです。平たく言うと、脳の重要な栄養素なのです。
レシチンが記憶力の向上をサポートする理由は以下の通りです。脳には、神経細胞が張り巡らされており、細胞間で情報の伝達が行われています。
脳を構成する神経細胞のグループをニューロンと言いますが、このニューロン同士をくっつけている結合部分をシナプスと呼びます。このシナプスで分泌される神経伝達物質であるアセチルコリンによって、受信した情報を全体に伝達したり、記憶としてとどめています。
つまり、レシチンはアセチルコリンを作り、脳内の情報伝達をスムーズに行っています。そのため、レシチンが不足すると、アセチルコリンの量が減り、情報伝達が上手くいかなくなります。その結果、記憶力の低下や物忘れの原因になってしまうのです。したがって、レシチンは記憶力の維持に不可欠な栄養素なのです。
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卵黄レシチンと大豆レシチン
レシチンは、卵黄レシチンと大豆レシチンに分かれます。両方とも同じレシチンなので、おおもとの働きは同じですが、やはり違いはあります。
大豆レシチンは、血管や肝臓の中に存在する割合が多く、肝臓を保護したり、血中のコレステロールを減らして、動脈硬化を予防してくれます。
卵黄レシチンは、脳や神経組織に働いて、認知症や記憶力を改善します。この記事の本命はこちらで、卵黄レシチンの記憶パワーにせまります。<
レシチンの化学名を「ホスファチジルコリン」と呼びますが、これがコリンの元となります。ホスファチジルコリンは、脳神経細胞のシナプスに働きかけ、アセチルコリンを作り出します。卵黄レシチンと大豆レシチンでは、卵黄レシチンにホスファチジルコリンが豊富に含まれています。
ちなみに、脳には「血液脳関門」があり、脳へと通して良い栄養とそうでない栄養を選り分けています。大豆レシチンは、この血液脳関門を通過しづらいのです。この難点を改善したのが「K・リゾレシチン」で、大豆レシチンを低分子化して、脳関門を通過しやすくした新しいレシチンです。
「k・リゾレシチン」はアセチルコリンを作り出して、自律神経の安定やホルモン調整に貢献すると言われています。
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レシチンが多く含まれている食品
卵黄、大豆(納豆などの大豆加工品を含む)、穀類、ゴマ油、コーン油、小魚、レバー、うなぎに含まれます。学習能力の向上を意図する場合は、ホスファチジルコリンが豊富なタイプのレシチンを摂取しましょう。
前述のように大豆レシチンよりも卵黄レシチンの方が含有量が多いので、こちらを積極的に摂ることになります。厚生労働省による1日の目安摂取量は1,000mg以上とされているので、こちらを目標に食事を設計します。
■レシチンを含む食品ベスト5
- 1位 卵 350mg
- 2位 大豆 200mg
- 3位 菜種 148mg
- 4位 牛肉 75mg
- 5位 豚肉 63mg
(可食部100gあたり)
■ホスファチジルコリンを多く含む食材
- 1位 全卵(生) 240mg
- 2位 鶏レバー(茹で)210mg
- 3位 牛肉赤み(焼き)91mg
- 4位 鶏肉(焼き) 46mg
- 5位 納豆(2パック) 45mg
(可食部100gあたり)
毎日の食生活でレシチンを取るためには
気軽かつ効率的なのは「卵かけ納豆ごはん」が最強です。卵で350mgで、納豆2パックで45mgで、約400mgです。摂取目安量の半分にも達しませんが、レシチンは食品添加物としても使用されているので、そこまで神経質になる必要はないでしょう。知らず知らずに摂っているのです。
もちろん、記憶力の維持に熱心な方は、サプリメントを活用してもいいかもしれません。 ちなみに、レシチンは酸化する可能性がある成分なので、ビタミンEのような抗酸化作用がある食品との食べ合わせがオススメ。
煎茶や抹茶、玉露には抗酸化作用があるので、筆者は「卵かけ納豆ごはん」を煎茶と共に食べています。 また、受験生・ビジネスパーソンの夜食にオススメなのが、大豆レシチンを含む豆腐です。冷奴、湯豆腐は低カロリーで、とてもヘルシー。お腹もふくれるので、お夜食にピッタリです。
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