国語の過去問の分析法:志望校の赤本を活用すれば、傾向と対策がつかめる
- 文章の長短を確認(早稲田の現代文は異常に長い)。
- 評論文の傾向を確認(明治の評論文はとても硬質)。
- 大学によっては出典するテーマが偏ることがある。
■結論から言えば・・・
せっかく志望校の赤本を手に入れても、分析の仕方が分からない受験生も多いでしょう。しかし、過去問をもてあますのは、非常にもったいない。
この記事では、赤本を分析して、志望校の傾向と対策をつかむ方法を考えました。ぜひ、志望校対策にお役立て下さい。
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■自力で赤本を分析するには
国語の勉強がある程度進んでいくと志望校の過去問が気になるはず。
すでに赤本を購入して、斜め読みぐらいはしているかもしれません。
今回は、志望校の国語をどのように研究するのかに触れます。赤本を使い倒して、志望校の傾向と対策を分析しましょう。この分析作業をすることで、より実践的な勉強が実現します。以下の5点を確認しましょう。
- 出題される文章の長さは?
- 評論文が多いか?小説が多いか?どちらかだけか?
- 出題される文章のテーマの傾向は?難易度は?
- 古文・漢文は出題されるか?
- 出典の傾向は?
■結論から言えば・・・
■過去問でチェックすべき箇所
出題される文章の長短を確認しましょう。例えば、早稲田大学の現代文は"長い長文"で有名です。受験生泣かせの文字量で、文章を読むスピードが求められます。活字が苦手な受験生は、読むだけで精一杯でしょう。
早稲田のどの学部も、質・量の両面から見て、時間が足りなくなるかもしれません。そのため、早大を志望する受験生は普段から活字に触れるようにするのはもちろんのこと、速読の訓練を積んでおく必要があるのです。
また、出題される文章も要チェックです。近年、小説を出題する大学が減少傾向にあります。国公立の1割がこの5年で入試に小説を出題しなくなり、私大では出題率が3~5%程度。小説の人気が落ちています(参考)。
出題されないのに、わざわざ対策をする必要はありません。センター試験でしか使わないと言うのなら、勉強時間の配分もかなり変わってきます。
また、出題される文章の傾向も確認しましょう。例えば、明治大学の現代文には硬質な評論文が出題されます。特に法学部と政経学部はその傾向が顕著で、とても難解な文章が出題されるので、なかなか手強いのです。
何を言っているのか分からない、論旨のつかみづらい文章です。評論文の対策を強化する必要があり、豊富な語彙と緻密な読解力が必要です。
古文・漢文のチェックも重要です。例えば、早稲田の古文は私立最難関レベルで、合格点を取るためには特訓が必要です。同大学では、漢文も出題されており、しかも点数配分は決して低くありません。学部によっては大きなウエイトを占めているぐらいで、決して軽視はできないのです。
他方で、古文漢文がまったく出題されない大学もあります。センター試験対策だけで必要にして十分なら、他の科目の勉強に時間を使えますね。
最後に、文章の出典の傾向も重要です。例えば、センター試験に出題される評論文は有名な作家の文章は出題されません。その作家の文章を読んだことがない受験生が不利益を被らないようにするための配慮からです。
センター試験の問題作成者は、教科書や参考書、問題集の出典をくまなく確認して、重複しないように配慮しなくてはなりません。そのため、センター評論文は、出典を前もって読んでおくことはかなり難しいのです。
他方で、大学によっては出典が偏る場合があります。大学や学部によって「文学論」「文化論」「言語論」「IT」など、好きなテーマがあります。
大学側が欲しがっている学生像があるからですね。各予備校の大学ごとの傾向と対策がなされた参考書を読むことで、その分析を押さえられます。自分で出典の傾向を調べるのは難しいので、ぜひ参考にしてみましょう。
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